エンタメ特化メタバースで躍進、VTuberのバーチャルライブを支援する「VARK」【Monthly Pitch!注目スタートアップ】
Monthly Pitch!注目スタートアップではMonthly Pitch編集部と協力し、毎月開催されるピッチ登壇社から特に注目のスタートアップを毎週ご紹介していきます。
サービス概要:VARKは、一気通貫で必要な機能が提供できるバーチャルライブプラットフォーム。Vtuber などパフォーマーは、最寄りのモーションキャプチャースタジオに行くだけでライブ配信ができる。ファンはHMD(ヘッドマウント型ディスプレイ)を装着するだけで、会場にいるような臨場感でライブイベントを楽しむことができるほか、HMD が無くても各種 web サービスでも参加することが可能だ。アプリ内の専用通貨「VARKコイン」を購入すれば、有料イベントへの参加やアイテムの使用や物販購入が可能になる。
Monthly Pitch編集部はココに注目:カプコン出身のメンバーを中心に設立されたVARKは、2018年末にバーチャルライブプラットフォームをオープンしました。2019年夏にフェスイベント「Vサマ!」を主催したことで、VARKの名前が広く知られるようになりました。コロナ禍でリアルイベントが延期される中、VARKでは多くのライブイベントを開催し、大手VTuber企業とシリーズイベントの開催が始まったことが追い風になり、VARK来場者数が急増しています。
ピッチ全文:VARKです。よろしくお願いします。VARKはVR空間内でライブができるサービスです。多くのVTuberやバーチャルタレントがVARKを使ってくれています。VARKはフルコミットのメンバー約20名のうち約半分がカプコン出身のメンバーです。創業以来VRコンテンツを作っている会社で、「バーチャルの世界に連れていく」というビジョンを掲げています。作りたいのは「ソードアート・オンライン」や「レディ・プレイヤー1」(編注:それぞれゲームと映画のタイトル)のような世界観。最終的にはVRのSNSなどを作りたいのですが、現在は戦略的にVARK(バーク)というサービスを運営しています。
上の動画内でサイリウムを振ってくれているのがお客様です。サイリウム以外にも、動画内ではアイドルに投げる花束や星などのギフティングが飛び交っています。
サービス提供開始から現在までに4ヶ月間で4本ライブを開催しています。あるライブの参加者の感想を集めたところ、非常に良い反応をいただきました。100%の人が満足し、ぜひ勧めたいと回答してくださっているアンケートになっています。
現在はVtuber事業を運営している会社にのみサービス提供しています。多くのVtuber事務所さんに使って頂いており、今後は個人のVtuberさんにも使っていただけるようにしたいと考えております。
収益モデルとしてはVTuberからいただくものと、視聴者からいただくものがあります。VTuberからいただくものはVRライブ会場の利用料です。他方視聴者からいただくものは4種類あります。チケット販売、ギフティング、VREC(編注:ブイレック、VARK内で使えるアイテムの販売)、アーカイブです。視聴者が支出したお金のうち一定割合を、VARKがいただきます。
とくにVRECは、VRライブ内でしか購入できないパーカーを売り出したり、VTuberが販促することでで購入数が増加したりと、非常に注力している方法です。なぜ、多くのIT企業が2018年ごろからVRライブプラットフォーム事業に参入しているのか? 理由は2つです。ひとつは日本からVtuberが生まれ、久しぶりに世界を狙えるマーケットになっているから。2019年にFacebook社が既存のVRハードウェアの課題を解決したOculus Questを発表し、大ヒットが予想されているからです。
VARKはいち早く、Oculus Questに対応しQuest上における世界で唯一のライブプラットフォームになっています。後もVR市場とともに拡大していくVARKにご期待ください。