Monthly Pitch! 今月紹介の注目スタートアップ4社の顔ぶれ
Monthly Pitch!注目スタートアップでは、Monthly Pitch編集部と協力し、毎月開催されるピッチ登壇社から特に注目のスタートアップを毎週ご紹介していきます。
今月お届けする4社は次の通りです。
エンタメ特化メタバースで躍進、VTuberのバーチャルライブを支援する「VARK」
データサイエンティストのコミュニティを運営、コンペでAIモデルの精度向上を目指す Nishika
宿泊客のスマホでチェックイン、 宿泊・観光業のDXを推進する「aiPass」を運営するCUICIN
カンボジアでコオロギを養殖、高栄養価タンパクで世界の食糧問題解決を目指す ECOLOGGIE
また、毎月第2水曜日に開催される Monthly Pitch へのピッチ登壇、オーディエンス参加を希望される方は、こちらから
エンタメ特化メタバースで躍進、VTuberのバーチャルライブを支援する「VARK」
サービス概要:VARK は、一気通貫で必要な機能が提供できるバーチャルライブプラットフォーム。Vtuber などパフォーマーは、最寄りのモーションキャプチャースタジオに行くだけでライブ配信ができる。ファンはHMD(ヘッドマウント型ディスプレイ)を装着するだけで、会場にいるような臨場感でライブイベントを楽しむことができるほか、HMD が無くても各種 web サービスでも参加することが可能だ。アプリ内の専用通貨「VARKコイン」を購入すれば、有料イベントへの参加やアイテムの使用や物販購入が可能になる。
Monthly Pitch編集部はココに注目:カプコン出身のメンバーを中心に設立された VARKは、2018年末にバーチャルライブプラットフォームをオープンしました。2019年夏にフェスイベント「Vサマ!」を主催したことで、 VARK の名前が広く知られるようになりました。コロナ禍でリアルイベントが延期される中、VARK では多くのライブイベントを開催し、大手 VTuber 企業とシリーズイベントの開催が始まったことが追い風になり、VARK 来場者数が急増しています。
データサイエンティストのコミュニティを運営、コンペでAIモデルの精度向上を目指す Nishika
サービス概要:Nishika は2019年5月に創業、同じ年の11月から AI 開発の新しい手法であるデータサイエンスコンペティションを中心としたコミュニティプラットフォームを運営している。コンペティションではあるテーマを出し、その目的に向かってデータサイエンティスト同士が競い合うことで、より精度が高い AI モデルを導き出す。2021年2月からは、データサイエンティストに特化した求人サービス「Nishika Connect」を運営している。
Monthly Pitch編集部はココに注目:データ分析コンペサービスは「Kaggle」など海外にもありますが、国産サービスとしての筆頭格が「Nishika」です。画像認識、自然言語処理、需要予測、時系列分析など、データサイエンティストにとっては腕試しとなる課題が多く用意されています。以前には、中古通販「Brandear」がユーザの行動履歴データを提供し、レコメンドエンジンの精度を競うコンペを開催しました。このように、企業がスポンサーとなって、より実践的な AI モデルの開発に挑戦できることからデータサイエンティストの人気を集めているようです。
宿泊客のスマホでチェックイン、 宿泊・観光業のDXを推進する「aiPass」を運営するCUICIN
サービス概要:宿泊施設ではオペレーションの効率化が課題だが、その足かせの一つとなっているのが利用されているシステムの多さだ。CUICIN は、宿泊施設の一連のオペレーションを単一 SaaS「aiPass」で一気通貫に処理できる仕組みを目指す。宿泊施設ではレセプションでのチェックインでは宿泊客が紙に記入することが多いが、これを代替するため、宿泊客がスマートフォンで事前チェックイン→チェックアウトできる仕組みを開発した。aiPass の基礎機能とは別に、ホテル毎に求められる追加機能を他システムと連携する API としてカスタマイズ開発する。
Monthly Pitch編集部はココに注目:2019年11月に創業した CUICIN ですが、最近では、宿泊施設を DX する「HotelStyle OS」というコンセプトで、提供する個々の機能にとどまらない業界全体の変革を促しています。コロナ禍で非接触が求められる中、宿泊客がスマートフォンでチェックインする「スマートチェックイン」機能が評価を得て、aiPass を導入する宿泊施設は増え、宿泊室数ベースで14,000室を超えました(2022年1月現在)。スマートチェックインでは基幹システム(PMS)の入れ替えが入らないため、宿泊施設の導入ハードルが低いのが特徴。また、aiPass も PMS の機能を提供できます。
カンボジアでコオロギを養殖、高栄養価タンパクで世界の食糧問題解決を目指す ECOLOGGIE
サービス概要:コオロギなど昆虫資源を食糧やエサとして活用することでサステナブルな食糧生産サイクルの実現を目指す ECOLOGGIE。コオロギは、従来の人工的なタンパク資源と比べて環境負荷が低く、しかも素材原料の70%近くがタンパク質で、ミネラルを含む高栄養な原料。同社は2019年にカンボジアに拠点を移し、現地でのコオロギの量産体制の構築に着手、2020年末に量産体制が確立し、2021年から日本を含む世界市場にコオロギ原料の販売を行っている。
Monthly Pitch編集部はココに注目:代表の葦苅晟矢(あしかり・せいや)さんが2017年、早稲田大学大学院在学中に創業。カンボジアに拠点を移し、カンボジアの低所得農家に副業として生産を委託することで、農家の収入源を増やすことに貢献しており、食糧問題の解決だけでなく発展途上国の経済を発展させる社会起業としての側面も持ちます。現在、企業パートナー複数と食品やペットフードの共同開発に注力されています。
毎週公開される記事では、各社の創業者・代表自ら渾身の思いで熱弁を奮ったピッチの模様を、Monthly Pitch 編集部の注目ポイントとあわせて、紙上ライブ中継します。お楽しみに。
また、毎月第2水曜日に開催される Monthly Pitch へのピッチ登壇、オーディエンス参加を希望される方は、こちらから