宿泊客のスマホでチェックイン、 宿泊・観光業のDXを推進する「aiPass」を運用するCUICIN【Monthly Pitch!注目スタートアップ】
Monthly Pitch!新着スタートアップではMonthly Pitch編集部と協力し、毎月開催されるピッチ登壇社から特に注目のスタートアップを毎週ご紹介していきます。
サービス概要:宿泊施設ではオペレーションの効率化が課題だが、その足かせの一つとなっているのが利用されているシステムの多さだ。CUICIN は、宿泊施設の一連のオペレーションを単一 SaaS「aiPass」で一気通貫に処理できる仕組みを目指す。宿泊施設ではレセプションでのチェックインでは宿泊客が紙に記入することが多いが、これを代替するため、宿泊客がスマートフォンで事前チェックイン→チェックアウトできる仕組みを開発した。aiPass の基礎機能とは別に、ホテル毎に求められる追加機能を他システムと連携する API としてカスタマイズ開発する。
Monthly Pitch編集部はココに注目:2019年11月に創業した CUICIN ですが、最近では、宿泊施設を DX する「HotelStyle OS」というコンセプトで、提供する個々の機能にとどまらない業界全体の変革を促しています。コロナ禍で非接触が求められる中、宿泊客がスマートフォンでチェックインする「スマートチェックイン」機能が評価を得て、aiPass を導入する宿泊施設は増え、宿泊室数ベースで14,000室を超えました(2022年1月現在)。スマートチェックインでは基幹システム(PMS)の入れ替えが入らないため、宿泊施設の導入ハードルが低いのが特徴。また、aiPass も PMS の機能を提供できます。
ピッチ全文:DXで宿泊業の経営を強くするHotelStyle OS『aiPass』です。よろしくお願いします。HotelStyle OSとは様々なホテルのスタイルに合わせたオペレーションシステムです。
「スマートチェックイン」に「プラグイン」という拡張機能を追加することで、多様なタイプの宿泊施設に最適なOSをバーティカルSaaSとして提供。ロスの最小化で施設の運営を効率化させ、プロフィットの最大化によって売上収益の向上、最終的には経営課題の解決を実現させます。
CUICINは宿泊施設の運営やシステム開発経験が豊富なメンバーで創業しました。私も宿泊施設のフロントで働いていたのですが、自社だけでなく多くの施設で非効率な運営が行われ、経営を逼迫させる状況を目の当たりにしてきました。
例えば宿泊施設のチェックインは未だに手書きです。ネットで予約したのに、なぜまた紙に書かなければいけないのか。実は予約サイトは、顧客情報を部分的にしか渡してくれません。しかしこの情報では旅館業法上の要件を満たせないので、再度顧客から取得する必要があるのです。
ホテル側はこの紙を1枚1枚システムに手入力します。中には20年以上前に生まれたオンプレミス型ソフトウェアを使っている施設もあるので、かなりの非効率。また顧客データを管理する基幹システムは非常に複雑で、とある施設では44ものシステムを組み合わせておりレガシー化しています。
この状況を変えるべく、『aiPass』はチェックインをDXして顧客基盤を構築。無償のチェックインプラットフォームを提供することで、宿泊施設を無駄な作業から解放します。さらに施設運営に必要な予約・客室・売上を管理できるプラグイン機能を提供し、段階的にオペレーションシステムをリプレイス。最終的にはスマートチェックインにプラグインを組み合わせ、それぞれの施設に最適なOSを提供して課題を解決します。
スマートチェックインを使うことで、旅行者は予約確認メールから事前チェックインが可能に。手続きはスマホで3ステップだけ。一度アカウントを作れば、『aiPass』を導入する全ての施設でチェックインがスムーズになります。施設到着時は鍵をもらうだけなので、約30秒でチェックインは完了です。多言語対応でインバウンド対策も十分ですし、コロナ対策としても評価いただいております。
また旅行者は滞在中、必要なWi-Fi情報や周辺レストラン等の情報もスマホで見られるので、滞在が便利で快適に。もちろんチェックアウトもスマホから可能です。このようにチェックインからチェックアウトまで旅行者のスマホからサービス提供することで、業務効率化はもちろん顧客体験も大きく変えていきます。
スマートチェックインに組み合わせるプラグイン機能も豊富にご用意。プラグインは業務支援・接客支援・集客支援という3つのカテゴリーに分かれ、全20種類以上の中から施設のニーズに合わせてプランニングして提供しています
こちらは業務支援プラグインが入った管理画面です。誰でも簡単に操作できるので、教育コストや作業コストは大幅に抑えられます。また全てのデータが一元管理されているため、経営や運営上の判断もスピーディにおこなえます。
さらに旅行者のスマホを活用することで、今までできなかったサービス提供ができるように。例えば滞在中にルームサービスのオーダーをスマホから実行したり、チェックアウト時の決済を済ませることも可能です。これによりチェックアウトの行列がなくなるのです。
料金プランは非常にシンプルで、スマートチェックインは無償でご利用頂けます。プラグインはベーシックプランでご利用でき、月額利用料が発生。コンサルティングや個別開発を含むカスタマイズプランもご提供しています。
リリース後、半年で国内最大手のホテル運営会社と業務提携が決まり、現在全国120施設、12,000室以上に導入しています。コロナ禍でニーズが高まっている今、DX推進パートナーとの連携強化で、一気にDXを推進してシェアを獲得していきます。
次に今後の展開です。スマートチェックインで顧客データを取得し、オペレーションに入り込んで行動データや売上データも獲得。最終的にはデータを活用したスマートトラベル領域まで事業を成長させていく計画です。
この取り組みはすでに始まっており、旅行者のスマホでアクティビティ予約やクーポン発行ができる、観光領域への展開も推進しています。最終的には周辺施設を連携させて予約ができる、予約エンジンの提供も予定。地域の宿泊施設が地域での体験を丸ごとプランニングして販売できる、旅行代理店モデルの再構築を実現します。
EC業界ではShopifyがD2Cモデルを持ち込んで業界構造を大きく変えました。同じパラダイムシフトが今まさにトラベル領域で起ころうとしています。それを実現するのは誰か。私たち『aiPass』です。宿泊施設と旅行者をダイレクトに繋いでD2Cモデルに転換、宿泊施設が地域観光のハブとなって新しい旅行体験を共に創造してまいります。
宿泊業のDXで旅行体験を変えていく『aiPass』です。応援どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。