Monthly Pitch! 今月紹介の注目スタートアップ4社の顔ぶれ
Monthly Pitch!注目スタートアップでは、Monthly Pitch編集部と協力し、毎月開催されるピッチ登壇企業から特に注目のスタートアップを毎週ご紹介していきます。
今月お届けする4社は次の通りです。
テクノロジーで女性の健康課題を解決する「flora app」
Snap も認めた、メンタルをケアできる交換日記アプリ「Waffle」
米大学生向けキャッシュバック付きデビットカード「FirstCard」
企業と求職者を直接つなぐ次世代AI採用アプリ「HelloBoss」
また、毎月第2水曜日に開催される Monthly Pitch へのピッチ登壇、オーディエンス参加を希望される方は、こちらから
テクノロジーで女性の健康課題を解決する「flora app」
サービス概要:技術で女性の健康課題を解決するFlora。現在は月経の課題にフォーカスする「flora app」をはじめ、妊活や、働く女性のサポートをするアプリを展開しています。
Monthly Pitch編集部はココに注目:世界では39.6%の女性が産婦人科系の疾患を抱えていますが、その受診率は低いそうです。国内においても、月経困難症に悩む女性約1000万人の内91%、子宮内膜症の400万人が診察を受けていないと言われています。「女性が自分の体を理解できていない、だからセルフケアや予防ができない」と、Flora代表のクレシェンコ アンナさんは語りました。
Floraはこのような女性が取り巻く状況を、データ×機械学習×エンターテイメントで解決を図ります。最適な生理痛の改善方法といったコンテンツを、InstagramのストーリーやTikTokのように楽しく提供。またユーザーの生活全般のパーソナライズデータをチャットボットで蓄積することで、月経と不妊、更年期の関係など、将来的にはユーザーの状況から疾患発症の可能性も算出できるように仕掛けていく予定です。
Snap も認めた、メンタルをケアできる交換日記アプリ「Waffle」
サービス概要:Poppy AIが開発するのは、メンタルヘルス用のグループジャーナリング(交換日記)アプリ「Waffle」です。ユーザーにはコロナ禍によるリモート環境で心身に支障をきたしている大学生が多く、他にも夫婦や親子、カウンセリング間のコミュニケーションのためにカウンセラーと患者が使ったりと、様々な用途で使われています。
Monthly Pitch編集部はココに注目:SNSが引き起こす承認欲求の強さに人間の脳がついていけない。今の若者はSNS疲れでメンタルヘルスに支障をきたしている。Waffle 代表の哘崎(さそざき)さんはそう語ります。この課題を解消するのがWaffleです。ユーザーがジャーナルを作って、そこに家族や友人を招待。直接語るには恥ずかしいような内容も含め、心の内を赤裸々に吐露します。安全な投稿のためには心理的安全性が重要で、そのためにインタラクション機能を排除したり、紙のような体験を重視しているとのことです。
Poppy AI は、Snapchatから出資を受け、アクセラレーションプログラムにも採択されています。その成果あってか、アプリのレビューは2000を超え、点数は4.8を超える高評価。熱狂的なユーザーがYouTubeなどで紹介してくれ、バイラルしているそうです。Snapchatのノウハウも吸収しながら、サービスのさらなるグロースを狙います。
米大学生向けキャッシュバック付きデビットカード「FirstCard」
サービス概要:学生の節約を助けるキャッシュバック付きデビットカード「FirstCard」。monthly feeもOver draft feeもなしで、学生はカードをスワイプする(支払いをする)だけで、広告主から支払額の1〜15%のキャッシュバックが受けられる仕組みとなっています。
Monthly Pitch編集部はココに注目:FirstCardを開発する丹羽さんは、国内で大学生向けの求人サイトを9年経営し売却した経験をもつ連続起業家です。その後渡米し、UCバークレーの在学中にFirstCardを起業。現在アメリカで事業を開始し、2022年5月にFirstCardのベータ版をリリースしています。
アメリカの私立大学の年間学費は500万円、学生ローン債務残高は200兆円と言われ、これは日本の住宅ローンよりも大きい金額です。この結果大学生の約7割が経済的なストレスを抱えてしまっているそうです。firstCardは大学生の経済的支援をミッションに掲げ、この問題をキャッシュバック付きデビットカードという形で解決に動きだしました。広告との連動でキャッシュバックが支払い後即座に受けられたりすることで、1円でも多く学生の節約を助けます。
企業と求職者を直接つなぐ次世代AI採用アプリ「HelloBoss」
サービス概要:NGAが提供する「第3世代モバイルAIプラットフォーム」を謳う「HelloBoss」は、人材紹介会社を介さず、AIを使って人材と企業のベストマッチを実現するサービスです。マッチングしたら応募者と企業はチャットで連絡。チャットだから仕事中はもちろん、移動中やスキマ時間でも対応可能です。成果報酬はなしで、会社単位ではなく求人単位で支払い。契約は1ヶ月から可能で、1on1チャットは一人500円から可能。使う分だけ払う方式で、中小企業に優しい料金体系となっています。
Monthly Pitch編集部はココに注目:有料採用サービスを利用する日本企業は、全体の1%と言われています。オンライン採用は日本3%、アメリカ8%、中国33%で、日本は中国の1/10の利用率です。また採用コストの高さも日本の課題となっています。中国で約1万円と言われる採用コストは、日本では103.3万円となんと100倍にもなっているのです。HelloBossは、この日本の採用コストを1/100にすることを目標に掲げます。
HelloBossには前述したAIマッチングや料金以外にも、特徴があります。例えば日本全国518万社のデータベースは、所在地、正社員数の推移等から企業の検索が可能です。企業の最新ニュースもプッシュ通知されたりと、転職・採用、双方からの課題解決を図ります。
以上、2022年9月注目の Monthly Pitch 登壇企業でした。
また、毎月第2水曜日に開催される Monthly Pitch へのピッチ登壇、オーディエンス参加を希望される方は、こちらから。