国内5.9兆円市場に挑む、LGBTQ女性のためのアプリ「PIAMY」/Monthly Pitch! スタートアップの扉
星 マリコ さん
サービス概要:レズビアン・LGBTQ女性のためのアプリ「PIAMY」を開発するのはアルトレオス。
LGBTQマーケットの課題は「孤独」です。当事者同士でもカミングアウトがなければ、どこに当事者がいるのかはわかりません。中でもレズビアンは孤独を感じる方の割合が高い傾向にあるそうです。またこれまでのレズビアン向けアプリは、男性の侵入被害が発生したり、恋愛関係が前提なので友人探しができなかったりするという課題がありました。顔写真のスワイプで選ぶ / 選ばれることに抵抗を感じる女性も少なくありません。
そんな課題を解決するために開発されたのが「PIAMY」。単に恋人を見つけるだけではない、人間関係を育てるSNS型アプリです。PIAMYではユーザーの本人確認を実施しており、戸籍上の女性しか利用できない設計としました。n対nのコミュニティを作れるため無理なマッチングもありません。外見ではなく内的な繋がりを重視しているのも特徴の一つです。
現在、PIAMYをほぼ毎日利用するユーザーの割合は50%以上。継続率も長く、ユーザーにとってはXやInstagramに代わるアプリになっています。
Monthly Pitch編集部はココに注目:アルトレオスは、前職でゲイの弟と一緒にD&I求人サイト「JobRainbow」を立ち上げた星氏が創業したスタートアップです。
LGBTQというとマーケットが小さいようにも感じますが、国内の10%が関係者とすると1,200万人が関わる大きな市場です。また近年の社会的風潮によって自認率も高まり、市場は大きく拡大。彼らの購買力は世界で3.9兆ドル、国内で5.9兆円とも言われ、ゲイコミュニティに特化した「Grindr」は、ニューヨーク証券取引所に上場しています。一方で強力なレズビアンアプリはまだ登場していません。PIAMYはマッチングアプリを起点として「LGBTQ女性のコミュニティを日本からつくっていきたい」と意気込みます。