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医療機関のための在庫管理・自動発注システム「pitto」/Monthly Pitch! スタートアップの扉

医療機関のための在庫管理・自動発注システム「pitto」/Monthly Pitch! スタートアップの扉

医療機関のための在庫管理・自動発注システム「pitto」/Monthly Pitch! スタートアップの扉

吉元 台 さん

 

サービス概要:

医療機関では、在庫は届いたものを煩雑に置くだけで、適切に管理されていないケースが少なくないようです。その結果、誰も院内の在庫がどこにどれだけ保管されているのかを把握していません。さらに発注作業も大変で、いまだに注文書を卸業者にFAXするのが一般的です。この課題を解決するのがpittoです。

pittoの使い方は次の通り。まずは業者から届いた物品にQRコードのシールを貼付。それをスキャンすると、当該物品がシステムに在庫として登録されます。在庫はそのまま棚に保管すればOK。使った後に同じQRコードを読み込むと、今度は使用とカウントされます。そして、例えば在庫が3個になったら追加で発注するという設定をすることで、FAXを送らなくても自動的に卸業者に発注が届きます。

これまでの一般的な発注フローは、院内の各棚の在庫確認をし、発注数を院内で話し合い、業者にメールやFAXで発注するというものでした。この作業のため、30〜60分程度残業することも珍しくなかったそうです。しかしpittoを導入すれば、QRコードを読み取るだけで在庫管理から発注までができるようになります。在庫をどの程度ストックする必要があるかはベテランしかわかりませんでしたが、pittoはこれを誰でもできる作業に変えました。人的エラーを防止し、正確性が高まる点もpittoの特徴です。

Monthly Pitch編集部はココに注目:

「大阪大学医学部に通っていたときに見た多くの医療機関で、在庫管理ができていなかった」ことに吉元さんが目をつけ、起業したスタートアップがmappinです。ミッションに「全ての患者に適切な医療を届ける」、ビジョンに「医療業界のインフラを整備することで、医療者を雑務から解放し、本当に必要なことに専念できるようにする」を掲げています。

現在はpittoを医療機関にSaaSとして提供していますが、このデータを用いれば各医療機関が、どのような物品を、どの業者から、どんな頻度で購入しているかがわかるようになります。これを使い将来的には、卸業者の在庫を最適化するような受注管理システムやマーケットプレイスを構築し、それに伴うマネタイズの多様化も狙っていく算段です。

 

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